2026年4月1日、改正労働安全衛生法の一部が施行されました。この改正で、フリーランスや一人親方といった個人事業者が、労働安全衛生法の保護対象として初めて明確に位置づけられています。ただし施行は段階的で、2027年、2028年にかけて順次適用が広がります。自分に関係する内容がいつから始まるのか、整理しておく価値があります。
何が変わる?フリーランスに関わる3つの柱

今回の改正で、フリーランスに直接関わるのは主に3つです。
発注者側の安全衛生義務の拡大
2026年4月1日から、労働者と同じ場所で働く個人事業者等に対して、事業者が安全衛生対策を講じることが義務化されました。具体的には、統括管理体制の構築、作業環境の改善、安全衛生教育の提供、危険防止措置などが含まれます。また注文者は、法令違反となる指示を個人事業者に出すことが明確に禁止されました。
個人事業者自身にも義務が生じる
2027年4月1日から、個人事業者は事業者が定めた安全衛生対策を遵守する義務を負います。安全装置を備えていない機械の使用禁止や、危険業務に従事する際の安全衛生教育の受講も求められます。
労災報告の制度化
2027年1月1日から、個人事業者に業務上の災害が発生した場合、厚生労働大臣が事業者への調査や報告要求を行える仕組みが始まります。これまで把握されにくかったフリーランスの労災が、制度として可視化されることになります。
フリーランスへの具体的な影響

現場で作業するフリーランスにとって最も大きいのは、発注先が安全衛生対策を講じる義務を負った点です。建設、製造、物流などの現場で業務委託を受けている場合、発注先から安全教育や保護具に関する案内が届くようになる可能性があります。
一方で、デスクワーク中心のフリーランスにも関連する動きがあります。ストレスチェックの実施義務が、現在の「従業員50人以上」の事業場から全事業場へ拡大されます。こちらの施行は2028年5月までの予定です。直接フリーランスに義務が課されるものではありませんが、常駐先の企業でストレスチェックの対象に含まれるかどうか、確認しておくとよいでしょう。
まず確認しておきたいこと

施行は段階的に進みます。2026年4月は発注者側の義務開始、2027年1月に労災報告制度、2027年4月に個人事業者自身の義務、2028年5月までにストレスチェック拡大。自分の業種や働き方に該当する内容と時期を把握しておくことが、この法改正に対する最初の一歩です。

2026年4月から発注者側の安全衛生義務が始まり、2027年4月からは個人事業者自身にも遵守義務が生じます。厚労省の個人事業者等安全衛生対策の特設ページで、自分の業種に該当する内容を確認してみてください。
※本記事は厚生労働省の公表資料に基づいています。詳細は厚生労働省公式サイトをご確認ください。
