フリーランスの法人化はいつから?年収の目安とメリット・デメリットを解説

フリーランスの法人化はいつから?年収の目安とメリット・デメリットを解説
フリーランスの読みもの編集部
執筆
フリーランスの読みもの編集部
記事の執筆・編集を担当
西村 裕介
監修
西村 裕介
ファイナンシャルプランナー(AFP認定者)

フリーランスとして売上が伸びてくると、税引き後に手元へ残るお金や社会保険料の負担が気になり始めます。会社にすれば節税になると聞く一方で、社会保険や事務の負担が増えるという話も耳に入り、踏み切れないまま先延ばしにしている人も多いのではないでしょうか。フリーランスの法人化は、自分の所得や売上の数字を目安と照らし合わせれば、今やるか個人で続けるかを判断できます。メリットとデメリット、1人法人の現実、手続きと費用までを順に整理し、自分の状況で結論を出せるところまでまとめました。

目次
  1. フリーランスの法人化とは?
  2. 法人化を考える年収の目安
  3. フリーランスが法人化するメリット
  4. フリーランスが法人化するデメリット
  5. 法人化が向いている人と向かない人
  6. 1人で法人化するときの現実
  7. フリーランスの法人化の手続き
  8. 法人化は数字と方向で見極めよう

フリーランスの法人化とは?

法人化という言葉はよく聞くものの、具体的に何がどう変わるのかはあいまいなまま使われがちです。まずは法人化が何を指すのか、個人事業主と法人で何が違うのかを押さえておきます。

個人事業主と法人の違い

法人化とは、個人事業主として営んできた事業を、株式会社や合同会社といった会社の形にすることです。法人成りとも呼ばれ、事業の中身は同じでも、税金のかかり方や社会的な扱いは個人のときと変わります。

法人は、事業主本人とは別の人格を持つ存在として扱われます。売上や利益は会社のものになり、本人は会社から役員報酬を受け取る形です。お金の流れと責任の所在が、個人事業から切り替わります。

個人事業主と法人の主な違いは、次のように整理できます。

項目個人事業主法人
始め方開業届を出すだけ定款作成と設立登記が必要
事業の利益にかかる税金所得税法人税
社会的信用取引や融資で限られる場面がある法人格で得やすい
責任の範囲事業の負債を個人で負う原則として出資の範囲にとどまる
会計と事務比較的シンプル決算や申告の手間が増える

法人化は、節税の手段というより、事業の器を個人から会社へ作り替える選択です。器を変えれば得られるものは増えますが、その分だけ負担も増えます。どちらを選ぶかを決める最初の手がかりが、所得や売上の数字です。

西村 裕介
西村 裕介
ファイナンシャルプランナー(AFP認定者)

法人化の相談は、節税できると聞いたから、という入り口が大半を占めます。ですが、節税だけを動機にすると、あとで社会保険料や事務の負担に苦しみがちです。器を変えるなら、信用を上げたい・人を雇いたいといった事業上の目的があるかどうかが大切になります。数字を見る前に、自分はなぜ会社にしたいのかを一度考えてみてください。

法人化を考える年収の目安

法人化を検討する目安として、課税所得900万円と課税売上高1,000万円の2つがよく挙げられます。なぜその金額がラインになるのか、税金の仕組みから順に見ていきましょう。

課税所得900万円という分岐点

最初の目安が、課税所得900万円です。所得税の仕組みを見ると、なぜこの金額が境目になるのかがわかります。

所得税は累進課税で、課税所得が900万円を超えると税率は33%になります。695万円から900万円までの部分は23%です。

出典:No.2260 所得税の税率|国税庁

一方、法人税の基本税率は23.2%です。資本金1億円以下の中小法人なら、年800万円以下の部分は15%に軽減されます。

出典:No.5759 法人税の税率|国税庁

実際には所得税に住民税が、法人税に法人住民税や事業税が加わるため、税率だけの単純な比較では決まりません。それでも、所得税は累進で上がり続けるのに対し、法人税の税率は一定です。課税所得が900万円を超えてくると、同じ利益でも会社にしたほうが税負担を抑えやすくなります。ただし役員報酬の決め方や社会保険料で結果は変わるため、最終的には自分の数字での試算が必要です。

売上1000万円と消費税の関係

もう1つの目安が、課税売上高1,000万円です。法人化のタイミングは、消費税の納税義務とも深く関わります。

消費税は、基準期間にあたる前々年の課税売上高が1,000万円を超えると、課税事業者として納める義務が生じます。1,000万円以下なら、納税義務は原則ありません。新しく設立した法人は基準期間がないため、資本金1,000万円未満などの条件を満たせば、最初の2期は消費税が免除されます。

出典:No.6501 納税義務の免除|国税庁

つまり、売上が1,000万円を超えて消費税の課税が始まるタイミングで法人化すると、最大2年間の免税期間をもう一度得られる可能性があります。個人で課税事業者になる直前が、法人化の検討に向いた時期です。ただしインボイス制度に登録していると、設立後も免税にはなりません。登録の要否や取引先別の判断軸はフリーランスはインボイス登録が必要か(取引先で変わる判断軸)で整理しています。

数字の外にある判断の軸

900万円や1,000万円は、あくまで税金から見た目安です。実際の判断は、数字だけでは決まりません。

税金面以外で法人化が役立つのは、次のような場面です。

  • 取引先が法人としか契約せず、仕事の幅に関わる
  • 融資や採用で法人格の信用が必要になる
  • 人を雇って事業を広げる予定がある
  • 厚生年金など社会保険に入りたい

逆に、数字がラインに届いていても、収入の波が大きかったり事務に手が回らなかったりするなら、急いで法人化する必要はありません。法人化が本当に活きるのは、税金の損得と事業の方向性の両方がそろったときです。次の章から、法人化で得られるものと失うものを具体的に見ていきましょう。

西村 裕介
西村 裕介
ファイナンシャルプランナー(AFP認定者)

900万円や1,000万円は、あくまで検討を始める入り口の数字です。同じ売上でも、役員報酬の決め方や家族への給与の有無で、手元に残る額は大きく違ってきます。目安のラインに近づいたら、直近の決算をもとに、税理士へ法人化後の試算を依頼してみてください。

フリーランスが法人化するメリット

法人化で得られるものは、税金の話だけではありません。税負担の軽減に加えて、社会的信用と将来への備えという3つの面で変化があります。

税負担を抑えやすくなる

法人化の代表的なメリットが、税負担を抑えやすくなることです。会社にすると、利益の受け取り方を設計できるようになります。

個人事業主は、事業の利益がそのまま所得税の対象になります。法人化すると、利益はいったん会社のものになり、本人はそこから役員報酬を受け取る形です。役員報酬は給与として扱われるため、給与所得控除を使えます。給与所得控除の最低額は、令和7年分以降は65万円です。

出典:No.1410 給与所得控除|国税庁

給与所得控除は、給与を受け取る人の経費とみなして一定額を差し引ける仕組みです。事業の経費とは別に控除を使える分、課税される所得を圧縮できます。家族を役員にして報酬を分散できるのも、法人ならではの利点です。法人化すると、利益を役員報酬と会社の利益に振り分けて、税負担を自分で調整しやすくなります

社会的信用と取引機会が広がる

数字に表れにくいメリットが、社会的信用です。法人格は、取引や資金調達の場面で力を発揮します。

企業のなかには、業務委託の相手を法人に限定しているところもあります。法人化は、これまで受けられなかった案件に手が届くきっかけです。金融機関からの融資や人の採用でも、法人のほうが信用を得やすくなります。

オフィスの賃貸契約や取引先の与信審査でも、法人格が前提になる場面は多いです。取引先や資金の幅を広げたい段階では、法人格そのものが営業上の武器になります。事業をさらに伸ばす土台として、信用は無視できない要素です。

厚生年金と退職金を持てる

将来への備えという面でも、法人化は選択肢を増やす一手です。会社員と同じ社会保険や退職金の仕組みを使えるようになります。

法人は、従業員が事業主1人だけの場合でも、厚生年金保険と健康保険の強制適用事業所になります。

出典:適用事業所と被保険者|日本年金機構

国民年金だけだったフリーランスが、厚生年金に加入して年金を2階建てにできるのは、法人化の大きな違いです。将来受け取る年金が増え、配偶者を扶養に入れられる場合もあります。退職金制度や経営者向けの共済も、会社だからこそ使える備えです。法人化は、老後の備えを会社員に近い形で組み立て直す機会にもなります。社会保険料の負担とのバランスは、次のデメリットとあわせて確認しましょう。国民年金と厚生年金の違いや上乗せ制度はフリーランスの年金と上乗せ制度の選び方で整理しています。

西村 裕介
西村 裕介
ファイナンシャルプランナー(AFP認定者)

法人化のメリットは税金だけで語られがちですが、実際に大きいのは信用と将来の備えのほうです。とくに厚生年金は、国民年金だけのフリーランスにとって長期の安心につながります。ただし、その多くは社会保険料や事務という負担と表裏一体です。得られるものを並べたら、必ず次の章の負担と差し引きして、割に合うかを確かめてください。

フリーランスが法人化するデメリット

メリットの裏側には、必ず負担があります。法人化で増えるのは、設立と維持のコスト、社会保険料と事務、そして赤字でもかかる税金の3つです。

設立と維持にお金がかかる

法人化でまず構えておきたいのが、お金の負担です。会社をつくる段階と続ける段階の両方で、個人事業にはなかった費用がかかります。

会社の設立登記には、登録免許税がかかります。株式会社は資本金の0.7%で最低15万円、合同会社は0.7%で最低6万円です。

出典:No.7191 登録免許税の税額表|国税庁

株式会社の場合は、これに定款認証の手数料なども加わります。個人事業の開業届が無料だったのと比べると、最低でも数万円から20万円超のまとまった初期費用です。さらに設立後も、複雑になる決算や申告を税理士に頼めば顧問料がかかります。法人化は、始めるときも続けるときも、個人事業より固定費が増える選択です

社会保険料と事務の負担増

メリットだった厚生年金は、裏を返せば保険料の負担増です。会社の事務も、個人時代より増えます。

法人は、社会保険への加入が義務です。保険料は会社と本人で折半する建前ですが、1人社長は会社負担分も実質的に自分で払います。国民健康保険や国民年金より、合計の保険料が高くつくことも多いです。手元に残る額への影響は、法人化前に税理士へ試算を頼んでおきましょう。会社員とフリーランスの社会保険の違いや年収別の負担額はフリーランスの社会保険と年収別の負担額で整理しています。

もう1つ見落とせないのが、事務の負担です。法人の決算は個人の確定申告より複雑で、従業員を雇えば年末調整や社会保険の手続きも加わります。法人化すると、税金と保険の事務は専門家の手を借りる前提になると考えておくのが現実的です。フリーランスの年末調整の要否や、人を雇うときの扱いはフリーランスに年末調整は必要か(確定申告との違い)で整理しています。

赤字でも納める税金がある

個人事業主との大きな違いが、赤字でも税金がかかる点です。利益が出ていなくても、法人には最低限の負担が残ります。

法人住民税には均等割という部分があり、所得がゼロでも課されます。資本金1,000万円以下で従業者50人以下の場合、東京都の特別区内では年7万円です。

出典:法人事業税・法人都民税|仕事と税金|東京都主税局

個人事業主なら、赤字の年は所得税も住民税もかかりません。法人になると、赤字でも年7万円程度の固定的な税負担が毎年残ります。金額は自治体によって変わる点にも注意です。法人化は、利益が出ない年でも一定の維持コストがかかる前提で考える必要があります。メリットと負担を並べたうえで、次は自分がどちら側かを見極めていきましょう。

西村 裕介
西村 裕介
ファイナンシャルプランナー(AFP認定者)

デメリットの多くは、メリットの裏返しです。厚生年金に入れることと保険料が増えることは、同じ事実の表と裏になっています。大事なのは、増える負担を具体的な金額で押さえておくことです。社会保険料と均等割、税理士費用を年間の固定費として足し算し、法人化で減る税金と比べてみてください。

法人化が向いている人と向かない人

ここまでの目安とメリット、デメリットをふまえると、法人化が効く人とそうでない人の輪郭が見えてきます。自分がどちらに近いか、見ていきましょう。

法人化が合いやすいケース

法人化のメリットが負担を上回りやすいのは、利益が大きく安定している人です。税金で得られる効果が、増える固定費を吸収できる規模に届いているかどうかが分かれ目になります。

具体的には、次のような状況が重なる人ほど法人化が合いやすくなります。

判断の軸法人化が合いやすい状況
利益の水準課税所得が900万円前後を超えている
売上課税売上が1,000万円を超え消費税の課税が見えている
収入の安定利益が単発でなく毎年続く見通しがある
事業の方向人を雇うか取引先に法人格を求められる

数字のラインに届き、かつ事業を続けて広げる意思があるなら、法人化の効果を受け取りやすい段階に入ります。フリーランスエンジニアのように単価が高く利益が安定しやすい職種は、早めに目安へ届く代表例です。利益の大きさと安定、そして事業を伸ばす方向性がそろうと、法人化は損得の面でも前向きな選択になります

個人のままが得なケース

逆に、数字や状況がそろわないうちは、個人事業主のままのほうが合理的です。法人化の固定費が、得られる節税効果を上回ってしまいます。

利益が目安に届いていない、収入の波が大きい、事務にかける時間や費用を負担に感じる、といった場合は急ぐ必要はありません。法人化後は、赤字の年でも均等割や社会保険料の負担が残ったままです。法人は一度つくると、やめるときにも費用がかかります。会社をたたむには解散と清算の登記が必要で、登録免許税だけでおよそ3万円です。

出典:No.7191 登録免許税の税額表|国税庁

これに官報公告の費用や専門家への報酬も上乗せされます。目安に届いていない段階での法人化は、メリットより固定費の負担が先に来やすいと考えておくのが現実的です。まずは個人で利益を伸ばし、ラインが見えてから検討しても遅くはありません。

西村 裕介
西村 裕介
ファイナンシャルプランナー(AFP認定者)

向き不向きは、能力ではなく事業の段階の問題です。いま個人が合っているからといって、将来も法人化しないとは限りません。逆に、数字が届いていても収入の波が大きいなら、もう1年様子を見る判断も十分に合理的です。目安の数字と自分の事業の安定度、この2つを並べて、今の段階に合うほうを選んでください。

1人で法人化するときの現実

フリーランスの法人化は、従業員のいない1人社長の形がほとんどです。1人だからこその注意点を、役員報酬と社会保険の2つから見ておきます。

役員報酬の決め方と手元のお金

1人で法人化したときに最初に向き合うのが、自分への役員報酬をいくらにするかです。役員報酬は、自由に変えられるわけではありません。

会社が役員報酬を経費にするには、定期同額給与という形が必要です。毎月同じ額を支給する給与で、原則として事業年度の開始から3か月以内に金額を決め、その後は同じ額を続けます。

出典:No.5211 役員に対する給与(平成29年4月1日以後支給決議分)|国税庁

役員報酬は期の途中で変えられないため、年度の初めに1年分を見通して決めます。報酬を高くすれば個人の所得税と社会保険料が増え、低くすれば会社に法人税が残る関係です。どこに設定しても、個人か会社のどちらかで税負担は生まれます。手元に残るお金を最も左右するのが、この役員報酬の決め方です

1人でも社会保険は必須

1人だから社会保険は関係ない、とはなりません。法人である以上、社長1人だけでも加入義務が生じます。

法人は、従業員が事業主1人の場合でも厚生年金保険と健康保険の強制適用事業所です。

出典:適用事業所と被保険者|日本年金機構

役員報酬を支給する限り、社会保険料の負担からは逃れられません。報酬を低く設定して保険料を抑える方法もありますが、低くしすぎると将来の年金や手元に残る額に響きます。1人での経営は、相談相手がいない心細さもつきものです。税務や経営を一緒に考える税理士などの専門家を持つと、その不安は小さくできます。1人法人は、社会保険と相談相手の確保まで設計に含めておくのが、つまずかないコツです

西村 裕介
西村 裕介
ファイナンシャルプランナー(AFP認定者)

1人法人で見落とされやすいのが、役員報酬と社会保険料のバランスです。報酬を高くすれば保険料と所得税が増え、低くすれば年金が細ります。しかも最適な水準は、その年の利益や税制によって変わる前提です。毎年ひとりで抱え込まず、税理士など相談できる相手を持っておきましょう。

フリーランスの法人化の手続き

法人化を決めたら、会社をつくる手続きと、個人事業を閉じる手続きの両方が必要です。全体の流れと、忘れやすい届出を押さえておきます。

会社設立までの流れと費用

会社の設立は、決められた順番で書類を整えていく作業です。大きく分けると、基本事項の決定から登記の完了までの流れになります。

設立の主な手順は次のとおりです。

  • 商号や資本金、事業目的など会社の基本事項を決める
  • 定款を作成し、株式会社の場合は公証役場で認証を受ける
  • 出資金を払い込む
  • 法務局へ設立登記を申請する

設立登記が完了した時点で、会社は法律上の存在になります。費用の中心は、設立登記にかかる登録免許税です。設立後は、税務署へ法人設立届出書を提出します。提出期限は、設立の日以後2か月以内です。

出典:No.5100 新設法人の届出書類|国税庁

あわせて、年金事務所への社会保険の加入手続きや、自治体への届出も発生します。会社設立は、登記して終わりではなく、税務と社会保険の届出まで含めて一区切りと考えておくと安心です

個人事業の廃業で必要な届出

会社をつくると同時に、これまでの個人事業を閉じる手続きも必要です。法人へ事業を引き継ぐ分、個人側の後始末が発生します。

個人事業をやめるときは、税務署へ個人事業の開業・廃業等届出書を出します。青色申告をしていたなら取りやめ届、消費税の課税事業者だったなら事業廃止の届出も必要です。開業届や青色申告承認申請書の出し方(個人事業の届出全般)は開業届の出し方と青色申告の始め方で解説しています。

出典:No.2090 新たに事業を始めたときの届出など|国税庁

廃業した年は、個人としての確定申告も必要です。事業で使っていた資産や在庫を法人へ引き継ぐなら、その処理も加わります。個人から法人への切り替えは、設立と廃業の手続きが同時に走る点が、開業のときとの違いです。設立と廃業の手続きは抜け漏れが起きやすいため、税理士に依頼して一括で進めるのが現実的な選択になります

西村 裕介
西村 裕介
ファイナンシャルプランナー(AFP認定者)

手続きそのものは、専門家に任せれば大きな負担にはなりません。むしろ注意したいのは、提出期限が複数あることです。法人設立届や社会保険の手続きには期限があり、廃業側の届出も同じ時期に重なります。設立を決めた段階で、税理士や社会保険労務士に頼む範囲を決めておくと安心です。

法人化は数字と方向で見極めよう

フリーランスの法人化に、いつやるべきという決まった正解はありません。自分の数字と事業の方向を照らし合わせれば、今やるか個人で続けるかは判断できます。

  • 法人化とは、個人事業を株式会社や合同会社にすること
  • 検討の目安は課税所得900万円と課税売上1,000万円の2つのライン
  • メリットは税負担の軽減と社会的信用、厚生年金と退職金
  • デメリットは設立維持コスト、社会保険料と事務、赤字でもかかる均等割
  • 数字が届き事業を広げる方向なら法人化が合いやすい
  • 利益の波が大きいうちは個人のままが合理的なこともある
  • 1人法人は役員報酬と社会保険の設計まで含めて考える

最初の一歩は、直近の課税所得と課税売上を出して、900万円と1,000万円のラインと照らし合わせることです。ラインに近づいていたら、税理士に法人化後の手元の残り方を試算してもらうと、判断の精度が上がります。数字と方向の両方がそろったときが、フリーランスにとっての法人化のタイミングです。


※本記事の内容は2026年6月時点の情報にもとづいて執筆しています。税率や控除額、社会保険料、各種手続きの期限は変更される場合があります。最新情報は国税庁・日本年金機構・お住まいの自治体の公式サイトをご確認ください。

西村 裕介
監修
西村 裕介
ファイナンシャルプランナー(AFP認定者)
正社員として働きながら、コンサルティングやメディア事業を手がける法人を経営し、AFP認定ファイナンシャルプランナーとして個人でも活動中。副業フリーランスの立場から、独立や副業を考える人に役立つ情報を発信している。
フリーランスの読みもの編集部
執筆
フリーランスの読みもの編集部
記事の執筆・編集を担当
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