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国民健康保険料の上限が110万円に!2026年度から賦課限度額が引き上げられる

国民健康保険料の上限が110万円に!2026年度から賦課限度額が引き上げられる
フリーランスの読みもの編集部
執筆
フリーランスの読みもの編集部
記事の執筆・編集を担当
西村 裕介
監修
西村 裕介
ファイナンシャルプランナー(AFP認定者)

会社員と違い、フリーランスの多くは国民健康保険に加入しています。2026年度から、国民健康保険料の賦課限度額、つまり保険料の年間の上限額が引き上げられます。合計の上限は109万円から110万円へ。影響を受けるのは、主に所得の高い層です。自分が上限に近いかどうかで、受け止め方が変わります。

目次
  1. 国保料の上限はどこが上がるのか
  2. 自分が上限に当たるか、いくら増えるか
  3. 上限に近い人が打てる手
  4. 国保以外の選択肢はあるか
  5. 固定費として捉え直す

国保料の上限はどこが上がるのか

国民健康保険料は、医療分(基礎賦課額)、後期高齢者支援金分、介護分の3つで構成されます。2026年度の改正で上がるのは、このうち医療分の上限です。

区分2025年度2026年度
医療分(基礎賦課額)66万円67万円
後期高齢者支援金分26万円26万円(据え置き)
介護分17万円17万円(据え置き)
合計109万円110万円

出典:国民健康保険の保険料(税)の賦課(課税)限度額について|厚生労働省

医療分の上限が66万円から67万円に上がり、合計の上限が110万円になります。なお介護分は40歳から64歳までが対象のため、それ以外の年代では医療分と後期高齢者支援金分を合わせた額が上限になります。

保険料の上限が上がっても、すべての加入者の保険料が増えるわけではありません。上限額が関わるのは、所得が一定以上の世帯だけです。年間の保険料が上限に届いていない世帯は、今回の引き上げの直接の影響を受けません。国民健康保険の仕組みや年収別の負担額、保険料の抑え方はフリーランスの社会保険と年収別の負担額で整理しています。

自分が上限に当たるか、いくら増えるか

気になるのは、自分が上限に当たるのか、当たるといくら増えるのかです。保険料が上限に近いのは、課税所得が数百万円規模に達するフリーランスです。

該当しそうな人は、まず直近の保険料決定通知書で、自分の保険料が上限に届いているかを確認します。すでに上限に達している世帯は、今回の引き上げで年間1万円の負担増になります。保険料率は市区町村ごとに違うため、上限に達する所得の水準も地域で変わります。正確な金額は、お住まいの自治体の通知書で見るのが確実です。

もう一つ押さえておきたいのが、国民健康保険料は前年の所得をもとに計算される点です。今年の所得が増えると、その負担は翌年度の保険料に表れます。所得が大きく動いた年は、翌年の保険料も見込んでおくと、資金繰りで慌てずに済みます。

上限に近い人が打てる手

上限に達している、あるいは近い人には、所得を抑える控除の活用が負担の調整につながります。小規模企業共済は掛金が全額所得控除の対象で、年間84万円まで積み立てられます。iDeCoの掛金も全額が所得控除の対象です。どちらも将来への備えをしながら、その年の所得を圧縮できます。iDeCoの掛金の上限はフリーランスのiDeCo上限が月7.5万円へで整理しています。

報酬の受け取り方を変える法人化という選択肢もあります。所得が上限を大きく超えるほど、国民健康保険料は上限で頭打ちになり、それ以上は増えません。法人化の目安やメリット・デメリットはフリーランスの法人化はいつから(年収の目安とメリット・デメリット)で整理しています。打てる手を並べてから、自分の状況に合うものを選びます。

国保以外の選択肢はあるか

国民健康保険は、フリーランスの多くが入る制度ですが、唯一の選択肢ではありません。会社員は健康保険を会社と折半しますが、フリーランスは国保を全額自分で負担します。だからこそ、入る制度そのものを見直す価値があります。

一つは、業種別の国民健康保険組合です。たとえばデザイナーやイラストレーター、ライターなどは、文芸美術国民健康保険組合のような組合に加入できる場合があります。組合の保険料は所得に関わらず定額のことが多く、上限まで保険料が上がる高所得のフリーランスには、市区町村の国保より負担が軽くなることもあります。

もう一つは、会社を辞めて独立した直後の人向けの、前職の健康保険の任意継続です。退職後の一定期間は、前の勤務先の健康保険を続けられます。独立して所得が上がる前の時期は、任意継続のほうが国保より安く済む場合があります。どちらも条件があるため、加入できる組合があるか、任意継続と国保のどちらが安いかを、数字で比べてから決めます。加入できる組合は業種や所属団体によって決まるため、同業のフリーランスや業界団体に当たってみると、選択肢が見つかることがあります。

固定費として捉え直す

保険料の上限引き上げは、毎年のように議論されているテーマです。高齢化で医療費が増え続けるなか、所得の高い層に応分の負担を求める形で、上限は少しずつ引き上げられてきました。1万円の差は小さく見えても、固定費は積み重なります。上限に近い人ほど、国民健康保険料を所得設計の一部として捉えておくと、次の改正にも慌てずに対応できます。


※本記事は2026年6月時点の厚生労働省の公表資料に基づいています。国民健康保険料の料率や金額は市区町村によって異なります。詳細はお住まいの市区町村の窓口をご確認ください。

西村 裕介
監修
西村 裕介
ファイナンシャルプランナー(AFP認定者)
正社員として働きながら、コンサルティングやメディア事業を手がける法人を経営し、AFP認定ファイナンシャルプランナーとして個人でも活動中。副業フリーランスの立場から、独立や副業を考える人に役立つ情報を発信している。
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フリーランスの読みもの編集部
記事の執筆・編集を担当
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